WealthNaviは20ヶ月経って「+3.52%」でした
WealthNaviを使い始めて、気がついたら20ヶ月経っていたので数値を振り返ってみました。
WealthNaviとは?
「定年後、老後を生き抜くためには夫婦で2000万円必要」などのニュースが飛び交い、お金の心配が尽きませんね。
お子さんがいる人は、自分が「親の面倒を見ようかな」と思っているくらいには、子が自分のことを気にかけてくれるかもしれない、とかって期待もできるかもしれませんが、自分のように子を持たぬ中年は、あんまり楽観視できません。
40代も半ばになると、稼ぎ続けられる年数と、その収入の目処がだいたい立ってしまいます。
「現在の年収×就労年数」だなんて計算できる自信もなく、よくて「×0.8」くらいのカウントでしょう。
老後にいくらくらいのお金を作れるのか、冷静に考えると冷えちゃいますよねぇ。
WealthNaviは、いわゆるAIによる資産運用サービスです。
「振込入金」的なものをするか、「毎月定額で銀行口座から引き落とされるような入金方法」を選び、「どのくらいリスクを取るか」を5段階のうちから選ぶと、
あとはロボアドバイザーが勝手にアメリカの株を買ったり日本の株を買ったり、金(ゴールド)を買ったりして、増やすトライをしてくれます。
要するに投資信託のAI版というところで、手数料が預かり資産の1%(3000万円を超えた部分は0.5%。(現金部分を除く、年率・税別)と低めなのが特徴です。
一般的な投資信託の場合、「購入時手数料」、「信託報酬」、「監査報酬」、「売買委託手数料」、「信託財産留保額」などが発生するようです。買い付け時に2、3%、信託報酬が1、2%のようですので、割安っちゃ割安のようです。
※投信については投資信託協会のサイトや北陸銀行のサイトあたりを参考にしました
2018年1月から、6ヶ月毎に手数料が年率0.01%ずつ(200万円以上だと0.02%)下がっていく長期割というものを始めていたようです。
えーと、0.01%ってことは100万円預けていて、年1万円の手数料を発生するはずだったのに、9900円になるってことですね。これが最大で0.9%まで下がるらしい。半年に1度0.1%ずつ下がるということは年0.02%下がる可能性があるということで、、、0.9%下がるまでに45年かかります。自動車保険の割引率と比べるとなかなか息の長い話ですね。
12万人が使っていて1500億円の預かり資産があるということで、平均すると1アカウントあたり1250万円が預けられているようです。お金持ちがたくさん使っていると聞くと「へええ、いいのかしら」と思いがちですが、お金持ちにとってのお小遣いが僕らにとっての全財産だったりするので、期待し過ぎは禁物ですね。
実際に20ヶ月投資してみてのメモ
まず、生データは下記のような内容です。
自分は2017年11月15日にアカウントをつくってみて、最初10万円を入れました。
その後、「リスク設定4(上から2段めのリスクを取る選択)」で、
毎月の積立金額を3万円、年2回のボーナス月には多め(当初は+10万円、途中から+17万円)に積立するようにしました。
ロボアドバイザーという名称の残念さから、半年くらいで会社ごと儚いものになりそうだな……という覚悟をしていましたが、ありがたいことに、まだ健在のようです。
現在の金額がどうなっているかというと、118万0078円(プラス3.52%、プラス4万0078円)です。
どう感じるかは人によりそうですね…。
一番大きく凹んだのは13ヶ月ごろに発生した「マイナス12.3%(マイナス9万1399円)」のころ。いちばん大きく膨らんだのは17ヶ月に発生した「プラス4.42%(プラス3万0882円)」です。
20ヶ月の間、「買い付け」が行われることが多かった「5日」を、
プラスだった状態で迎えることができていた月が10回、マイナスになっていたのも10回でした。
ちなみに、一番利益が出ていた月(プラス4.42%)のあとに、ガッツリとマイナスになっていたりもします(笑)。
もし投資の神様が目の前にいたら、「一喜一憂するな」と言われてしまいそうですが、
期間中半分は「赤字」と思うと、ギャンブル感が強めですね。
ただ、NYダウと日経225の平均株価をみると、文句をいう気がなくなります。
ちょうど2017年11月〜2019年5月は浮き沈みが激しい期間なので、その間を大過なく過ごせている(2018年12月マイナス9万円はけっこうハラハラしましたが)のは、さすがのリスク配分とも言えそうです。
ただ、そんときド凹みした割に、今でもプラス3.5%しか出ていないのは、物足りないといえば物足りないかもしれません。
GOODなポイント
・なにはともあれ20ヶ月をかけて、お金を微増させることができたこと。ホームページ上の「6%」には遠く届きませんが、とても善戦していると感じています(後述)
・「リスク許容度4」の場合、1日あたり数千円のオーダーで浮き沈みするため、ギャンブル的な楽しさがあります。「出費してないと生きている実感が得られない系」の人種も納得の増減。
・ユーザーが操作できることがほとんどない(お金を入れる・出す、リスク許容度を選ぶ、くらいしかない)から、とも言えますが、アプリのUIが良好
BADなポイント
買い付けが遅い……!
手元の記録をみると26日に口座から振替されたお金が、「買い付け」されるのは5日くらいです。ちなみに長期連休のときなどはさらに過激に遅くなり、4月26日に振替られたお金が買い付けされるのは5月13日でした。年間に直すと130日くらいは滞空時間があるということです。営業日換算でも100日くらいは「実質的な手数料としてWealthNaviに差し上げている」といってもよいかもしれません。この辺をWealthNaviへの投資と取るか、ボラれていると取るかは人次第と思います。
※都度入金すればええやん、という話かもしれませんが、そんなマメなことができるんだったらこれ系サービス使わないんだよなぁ、としか思えなくないすか
ホームページの表記が残念
一番大きく書かれているのが「1年あたりリターン年率6%」は、いったん取り下げたほうが誠実ではと思います。
※2017年4月現在、当初100万円・毎月3万円積立・リスク許容度3の過去シミュレーション。実績は過去のものであり将来の運用成果等を保証するものではありません。
って書かれていてもナ〜。
株式相場のチャートを見れば分かる通り、2016年1月〜2017年4月の期間は日経平均にしてもNYダウにしても上り調子です。
これからWealthNaviを参加したい人が見た場合、その期間の表記を大きく書いてあることの印象はかえってネガティブと思います。
さらに、1階層下の「サービス開始後のパフォーマンス」にしてもスタートが2016年1月になっていて、今「始めるか」を検討している見込みユーザーにとって参考になるかというと微妙。
もちろん、これがダークパターンを意図しているのであれば、そこに文句を言うわけではありません。
そうでないのであれば、たとえば2017年1月参加者、2018年1月参加者、2019年1月参加者のそれぞれのパフォーマンスを可視化するなどすると、かなり印象が変わってきます。
さらに現在のグラフだとリスク許容度ごとの違い(というか、リスク許容度5のデメリット)がわかりにくいんですよね。これはレピュテーション的に損じゃないかしら。
こういう人にはおすすめかもしれないポイント
貯金ができない系の人
つまり自分です。世の中に一定数いると思うのですが、ハードディスクや本棚の空きスペースを全部使い切ってしまったり、夏休みの宿題を最終日までやれなかったり。お財布の中身も全部使い切ってしまうタイプです。1万円あったら1万円無くなり、100万円あってもきれいにすっからかんになります。
もちろんマメな投資活動なんてできっこないので、こういうタイプには、積立てタイプがおすすめです。
ズボラな人
お金を運用しなくてはならない理由の一つは、額面が変わらない貯金とことなり、株などが急なインフレに強いということが挙げられると思います。
そういう調整面倒臭いですよね。。
任せられるのは楽です。また、アメリカのほうが株式市場が健全な推移をしていますが、米国株の切った張ったをするのは大変ですが、勝手にやってくれるのがありがたいですね(日本にインフレが来るのかどうかは別として…!)。
まとめると
・20ヶ月やってみて、とりあえずギリギリプラスです。よかった
・買い付けが遅い、ホームページが怪しいなど、アレな点もありますが、全体的にはポジと受け止めています
・積立金額を増やせるほどの稼ぎがないですが、あっても増やさず、このくらいの金額を入れ続けるかな、、というのがNOWです
(僕自身も含め)この世からお金の不安がなくなりますように……!